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JRE Stationカレッジ「ライフテックコース」第6回 プロジェクトの解像度を上げるために試行錯誤する

2024.02.12

株式会社リバネスと東日本旅客鉄道株式会社は、課題発掘型リーダー育成講座『JRE Station カレッジ』を運営しています。本カレッジでは、社会課題を解決するために一人ひとりが知識を蓄え、情熱を持ってその知識を活用することで、実際にサステナブルビジネスを生み出すことを目指します。
2023年後期より「生まれてから死ぬまでをつなぐ」をテーマとするライフテックコースが高輪ゲートウェイ駅キャンパスで開設。1月23日(火)に第6回が実施されました。

前回の様子

講義:コトを推進するために必要なコミュニケーション

第6回は、ビジネスプランを実証実験計画書に落とし込み、事業創出に向けてもう一段、磨き上げてげていくフェーズです。

この日は講義に先駆け、東日本旅客鉄道より高輪ゲートウェイ駅周辺で再開発を進めている「高輪ゲートウェイのまちづくり」の紹介が行われました。「100年先の心豊かなくらしのための実験場」を目指す街、高輪ゲートウェイ。この街で開催中の当カレッジで学ぶ受講生に、新しい価値創造の意欲をかき立てる時間となりました。

第6回の講義のテーマは「世界を変えるブリッジコミュニケーションとは」。「物事を前に進めるためのコミュニケーション」「つなげる、創る交渉力」「ディープイシューとディープテックをブリッジする」の3つのトピックスをベースに講義を行いました。


コミュニケーションは、自分と相手との間に「橋」をかける「共感的コミュニケーション」、次に相手との利害関係を整理し合意形成する「交渉的コミュニケーション」の2段階で進めると効果的であると講師の前田里美は説明しました。

「サステナブルビジネスへの道 18の考え方」と題して、6回にわたって続いた講義はこれで一区切り。「皆さんがメモをとっているノートが毎回、厚みを増していき、知識が集積されている様を見ているようで嬉しかったです」と話す前田。「講義はこれで終了ですが、実践はここからスタートです。コンフォートゾーンを抜けるという意識をもち、実践も、そして失敗も繰り返しながら、ぜひ物事を前に進めていける人になってください」と締めくくりました。

講演:「共有」と「共同」で事業を推進する

続いて、ゲストスピーカーである株式会社ヒューマノーム研究所 代表取締役社長の瀬々 潤氏による講演が行われました。ヒューマノーム研究所は「AIと最新テクノロジーで、健康社会を実現する」ことをミッションに掲げ、ヒトの理解に関連する学術的統合解析技術の研究開発を行っています。

「私はAIの専門家として多くのプロジェクトに参加しますが、そこにはさまざまな専門分野の研究者やエンジニア、現場担当者などがいます。そのため、プロジェクトを成立させるためには異なる知識をもったメンバー同士が橋をかける必要があります。今日の講義を聞いて、まさに私は『ブリッジコミュニケーション』を実践してきたなと思いました」と話し始めた瀬々氏。

共通の目標があるにもかかわらず交流がなかった2つの研究室をつなぎ、共同で論文を発表した事例、データ収集対象者の負荷を減らすためにデジタル技術を導入し、対象者とプロジェクト企画者をつなぎ、関係者全員を巻き込みながらプロジェクトを推進した事例など、具体例を分かりやすく軽妙な語り口で紹介してくれました。

「目標を共有しても目的がすれ違ってしまうということもあります。そんな時はやはりコミュニケーションで解決していくしかありません。コミュニケーションは『共有』と『共同』が重要です。皆さんも相手との間に橋をかけ、相手との共創でプロジェクトを作り上げていってください」と語りました。

試行錯誤しながらプレゼンテーションを作り込む

ゼミ活動のテーマは「試行錯誤する」。前回のフィードバックを受け、もう一段ビジネスプランの解像度を上げ、各チーム7分間でプレゼンテーションしました。プレゼンは残り2回。期限が見えてきたこともあり、各チーム、事業創出に向けてテーマ通り「試行錯誤」しながらプレゼンテーションを作り込んできました。

「実証実験できる先を紹介するので、試してみてください」
「この事業の実現可能性の検証をもう少し具体的に」
「販売先の想定の見直しを。売上を上げるイメージが足りていないのでは」

事業計画に対する具体的なアドバイスに加え、実証実験の提案など、これまでに比べもう一段、フィードバックも事業創出に向けた本気度の高いものとなりました。

次回はいよいよ最終プレゼンテーション。テーマは「人の心を動かす」です。実際に事業認定されるか否か、チームの生き残りをかけて、人を感動させるプレゼンに挑戦することになります。

「どんな課題にタックルするのか。サービスを届ける先がしっかり練られているか。実際に事業として実施できるのか。この3点を改めて考え、最終プレゼンに向けてぜひ追い込みをかけてください」

プロデューサーの井上はこうアドバイスした後、さらに語りかけました。

「3人のチームリーダー以外の方たちに聞きます。皆さんは、自身のチームのリーダーと同じくらい全力で取り組んでいると胸を張って言えますか?言えないなら、反省し、最終プレゼンまでの残り2週間、本気でコミットしてください。それができないなら、今日の段階でチームから離脱するべきです」

辛辣な言葉で発破がかけられ会場に緊張感が漂うなか、第6回は終了。チームが一丸となって全力で取り組まなければ事業創出はなし得ない。改めてそのことを自覚し、各チーム、最終プレゼンに向け改善点の洗い出しやミーティングの日程調整にすぐに着手しました。

チームの課題をどういったビジネスプランで解決するのか、人の心を動かすプレゼンテーションができるのか、サステナブルビジネスは創出できるのか。カレッジでの受講生の挑戦はいよいよ最終段階です。

<本件に関するお問合せ先>
株式会社リバネス JRE Station カレッジ運営事務局
担当:伊達山、海浦、立花
E-mail:[email protected]

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