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JRE Stationカレッジ「ライフテックコース」第5回 アイデアを具体的なビジネスモデルに進化させる

2024.01.18

株式会社リバネスと東日本旅客鉄道株式会社は、課題発掘型リーダー育成講座『JRE Station カレッジ』を運営しています。本カレッジでは、社会課題を解決するために一人ひとりが知識を蓄え、情熱を持ってその知識を活用することで、実際にサステナブルビジネスを生み出すことを目指します。
2023年後期より「生まれてから死ぬまでをつなぐ」をテーマとするライフテックコースが高輪ゲートウェイ駅キャンパスで開設。1月9日(火)に第5回が実施されました。

前回の様子

講義:異分野を組み合わせ、課題を解決する

第5回は、プロジェクト案をチーム単位で具体的なビジネスプランに進化させていくフェーズです。冒頭、プロデューサーの井上浄より、これまでの振り返りが行われました。その上で「第4回までの講義やゼミでの学びは皆さんの中に蓄積されていますか?改めて振り返りをしてください。ここまで蓄積してきたことを、残り4回の実践でいかに生かすかが非常に重要になります」と語り掛けました。

第5回の講義のテーマは「知識の集積で生まれるDeep Tech(ディープテック)」。同テーマについて、「共生型のテクノロジー」「異分野を組み合わせる」「原動力を形にするビジネスデザイン」の3つのトピックスをベースに講義を行いました。

「自分が生涯関わると決めた自分ごとの課題」「本当に解決すべきだが、未解決の根深い地球上の課題」(ディープイシュー)に向き合う際は、必ずしもハイテクを用いる必要はなく、ローテクを含めた「技術の集合体」を作る。そして、異分野の技術や知識を組み合わせることが効果的であると講師の前田里美は説明しました。

講演:異文化融合で「病気ゼロの社会」を目指す

続いて、ゲストスピーカーである株式会社メタジェン 代表取締役社長CEOの福田 真嗣氏による講演が行われました。
腸内環境の研究を25年にわたり続けている「研究一筋」の福田氏。腸内環境を適切にデザインすることで「病気ゼロ」社会を実現すべく、2015年にメタジェンを設立しました。
便を「茶色い宝石®︎」と呼び、便から見い出す新たな医療・ヘルスケアに取り組んでいます。

福田氏は「病気ゼロ社会の実現」という自身のディープイシューを解決するために、これまでどのように事業を展開してきたか、資金調達法を含め様々なユニークな取り組みを紹介してくれました。近年は、「食品を買う前に便を調べる文化を形成する」ことを目指して、大手食品メーカーとコラボレーションし、事前に腸内フローラを検査してパーソナライズされた食品を届ける「パーソナルフードプログラム」の展開にも着手しています。

さらに、創業から間もない2016年に腸内デザイン市場プロジェクトを立ち上げ、異分野・異業種・同業種混合の複数社と研究開発、商品開発等の取り組みを推進してきたことも紹介。実体験に基づき、第5回講義のトピックスの1つである「異分野の組み合わせ」が重要であると説明してくれました。
最後に福田氏は「情熱をもってやり続けることは大切です。皆さんもプロジェクトに情熱をもって取り組み続けてください」と受講生にエールを送りました。

「誰に、何を届けるか」事業化に向けて5分でプレゼン

ゼミ活動のテーマは「事業化する前提で事業計画をつくる」。3チームのリーダーが、解決したい課題、その課題をどのようにビジネス化しながら解決するのかを5分でプレゼンテーションしました。ビジネスプラン、つまり「誰に、何を、いくらで届けるか」を具体的にプレゼンテーションするために、年末年始をはさんだ約3週間、各チームは何度もミーティングで議論を重ねて準備をしてきました。

プレゼンテーション後の質疑応答ではゲストスピーカーの福田氏も加わり、時に辛辣な本気度の高いフィードバックが次々とされました。

「チームメンバーが所属する企業のアセットをもっと使った方がいい」
「一次情報が足りていないのでは」
「その課題を解決するために必要なテクノロジーは何かをもっと掘り下げた方がいい」

最後に井上から次回に向けたアドバイスがあり、第5回が終了しました。
「サステナブルビジネスを立ち上げる際に重要なのは『新しいの?面白いの?やり続けられるの?』という3つのポイントを意識することです。この3つを達成できるビジネスモデルを考え続けてください。各チーム、ベクトルは見えてきましたが、まだ自信をもってビジネスプランを語りきれていない。解像度を上げていきましょう」

次回のゼミのテーマは「試行錯誤する」。宿題は、一次情報を取得し実験計画書を策定することです。アイデアを起点とするプロジェクト案をビジネスプランに進化させてきましたが、さらに実験計画書に落とし込んでいくフェーズへ。試行錯誤しながらサステナブルビジネスの創出に挑み続けます。

<本件に関するお問合せ先>
株式会社リバネス JRE Station カレッジ運営事務局
担当:伊達山、海浦、立花
E-mail:[email protected]

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