TOPニュースJRE Stationカレッジ 「フードテックコース」第5回を実施しました。

JRE Stationカレッジ 「フードテックコース」第5回を実施しました。

2023.01.30

JRE Station カレッジ』は、異業種・異分野の企業人が駅に集い、4カ月間でサステナブルビジネスをつくり出すことを目指す場です。2022年後期より「新たな食の循環」をテーマとするフードテックコースが新大久保駅キャンパスで開設。1月16日(月)に第5回が実施されました。

【当日の概要】
講義:異分野を組み合わせる

年末年始をはさみ約1カ月ぶりの実施となった第5回。冒頭、講師を務める株式会社リバネス 執行役員CROの塚田周平により、これまでの振り返りが行われました。その上で「この1カ月、一次情報を得るために、いろんな人に会ったり、話を聞いたと思います。それらを積み重ねて知識にしていってください」と語り掛けました。

第5回の講義のテーマは「知識の集積で生まれるDeep Tech(ディープテック)」。同テーマについて、「共生型のテクノロジー」「異分野を組み合わせる」「知財戦略と知識戦略の視点をもつ」の3つのトピックスをベースに講義を行いました。
本当に解決すべきだが未解決の根深い課題(ディープイシュー)に向き合う際は、必ずしもハイテクを用いる必要はなく、ローテクを含めた「技術の集合体」を作る。そして、異分野の技術や知識を組み合わせることが効果的であると説明。「同じ分野の専門家ばかりだと、意見の相違などで結果として視野が狭まってしまいがちです。そんな経験ありませんか?しかし、多分野の専門家と対話をすると、視野が広がりアイデアも生まれます」という具体的な語り掛けに、受講生たちは大きく頷いていました。

講演:課題解決に必要な技術は何かを考える

続いて、ゲストスピーカーであるMinimal – Bean to Bar Chocolate – 代表の山下 貴嗣 氏による講演が行われました。
山下氏は勤務していた組織人事のコンサルティング企業を退職し、2014年に「チョコレートを新しくする」というミッションを掲げて創業。「私は完全に文系でして、今日は、ローテク代表としてこの場に呼ばれました」と冗談混じりにスタートしました。自身が掲げる課題の解決に向け、知識も人脈もないところから事業を立ち上げた山下氏。ミッション実現のために「高校の生物の教科書から」学びをスタートし、必要な技術を適切に持ち込みながら事業を展開してきた過程を、詳細に紹介しました。


そして、今回の講義テーマでもある「テクノロジー」に関して、「技術は使い方です。自身の課題解決にどういった技術が必要なのか、を考えるといいと思います」と受講生にアドバイスを送りました。具体的かつ熱量の高い山下氏の講演に、受講生は惹き込まれていました。

「誰に、何を、いくらで届けるか」を5分でプレゼン

ゼミ活動のテーマは「事業化する前提で事業計画をつくる」。4チームのリーダーが、解決したい課題、具体的な1歩として実施したこと、そしてビジネスプランについて5分でプレゼンテーションしました。「誰に、何を、いくらで届けるか」というビジネスプランを発表するためには、プロジェクト内容を高度に具体化する必要があります。そのため、このプレゼンテーションに向け、各チームは、チーム内でのミーティングだけでなく、専門家へのヒアリングや課題現場の見学など、さまざまな形で準備を進めてきました。

緊張の面持ちで発表をしたリーダーたちに対し、ゼミ長・株式会社雨風太陽 取締役 大塚泰造氏と講師、さらにゲストピーカーの山下氏も加わり、時に辛辣な本気度の高いフィードバックが次々とされました。これも、ビジネス化を見据えたプレゼンテーションだからこそです。

「その商品を買う意味が伝わってこなかった」
「誰でも思いつくビジネスプランだと思う。どこに価値があるのか、しっかり見直しを」
「1歩目が具体的なのはよいが、その先にどういった世界を作りたいと思っているのか、見えない」
「課題の解決法を考える際、もっと講義での学びを活かしてもらいたい」――。
矢継ぎ早の厳しいフィードバックに、キャンパス内は緊張と困惑に包まれ、その雰囲気のなか5回目は終了しました。

その後は、定着した「講座終了後の打ち合わせタイム」となり、受講生たちはチームごとに輪になって議論を始めました。辛口のフィードバックを受け、どう軌道修正すべきか、改善点はどこか等について、迷いながら意見を出し合う受講生たち。その輪にJR東日本、リバネスのスタッフも加わり、フォローしながら一緒に考えました。


さらにゼミ長と講師も各チームの打ち合わせに入り、具体的なアドバイスをする場面がありました。その様子は、1回目の冒頭に講師の塚田が話した「このカレッジは講義を聞くだけの場ではありません。次の100年に向かって何をするべきかを一緒に考えましょう」という言葉を体現していました。

本カレッジでは、7回目に行うプレゼンテーションでゼミ長はじめカレッジから承認を得ることができれば、最大50万円の助成金を申請・獲得することができます。事業化の後押しをする目的で交付されるこの助成金に向けたプレゼンテーションまで、あと2回。各チームが引き続きQ(Question)とP(Passion)をもって、軌道修正しながらプロジェクトの具体化に挑んでいきます。

<本件に関するお問合せ先>
株式会社リバネス JRE Station カレッジ運営事務局
担当:内田、伊地知、望月
E-mail:[email protected]

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