フードテックコース
テーマ
新たな食の循環
食べることは人が必ず必要とする行為。人類の歴史の中で食を起点にさまざまな文化や価値が生まれてきた。しかし、食料資源の枯渇、フードロスなど食の問題が数多く存在している。食べ物をつくり、食卓に届け、地球にかえるまで、地球と調和した「新しい食の循環」を模索する。
特徴
⚫︎地球と人に調和をもたらし、次の世代へ引き継ぐ「食のあり方」を模索する
⚫︎健康や生活・地球への負荷を、食を起点として和らげようと挑戦する起業家がゲストスピーカーとして登壇
⚫︎複層的かつ長期的な視点が必須となる食の課題解決に向け、アントレプレナーシップを身に付けながら新たなプロジェクト・事業創出を目指す
本コースで生まれたプロジェクト
概要
期間:9月〜12月、全8回(隔週水曜日)
場所:ステーションコンファレンス万世橋
定員:20名
受講料:495,000円(税込)
受講規約はこちらをご覧ください
日程
第1回:9月4日(水)【講義・ゼミ】
第2回:9月18日(水)【講義・ゼミ】
第3回:10月2日(水)【講義・ゼミ】
第4回:10月16日(水)【講義・ゼミ】
第5回:10月30日(水)【講義・ゼミ】
第6回:11月13日(水)【講義・ゼミ】
第7回:11月27日(水)【ゼミのみ】
第8回:12月11日(水)【ゼミのみ】
講師
カリキュラム
本コースは<講義><ゲストスピーカー講演><ゼミ>の3部構成で実施されます。各回の内容は下記の通りです。
【第1回】
講義テーマ:課題発掘からはじまるサステナブルビジネスとは
いま人類の価値観は大きな転換点を迎えています。これからのビジネスには、課題の解決を前提として、地球全体に調和をもたらす持続可能性が求められることになります。そこでは、どのような考え方、マインド、スキルをもつ人材が必要となるのでしょうか。本講義では、JRE Stationカレッジのコンセプトでもある「課題発掘型リーダー」と「サステナブルビジネス」とは何かについて解説します。
ゲストスピーカー:株式会社ファーメンステーション 代表取締役 酒井 里奈 氏
地域の未利用資源を独自の発酵技術を用いて化粧品・日用品・雑貨などに変え、ごみを出さないサステナブルな循環社会づくりに取り組んでいる株式会社ファーメンステーション 代表取締役の酒井里奈氏をお招きします。「無駄なものがない社会を作りたい」という酒井さんに課題解決に取り組んできた道のりをお話しいただき、サステナブルビジネスの入り口を学びます。
ゼミテーマ:お互いを知る
全受講生が1分間で自己紹介を行うことで、参加者一人一人のバックグラウンドと興味のベクトルを共有します。
【第2回】
講義テーマ:パッションドリブンで思考し、自分のベクトルを可視化する
プランが立てられる既存事業の効率を高めるためには、給料や肩書きなどをインセンティブとして、PDCAサイクルをまわすことが有効でした。しかし、サステナブルビジネスを前提とした社会では、既存事業の延長にはない新たな価値を生み出す必要があり、そのためには個人が課題解決に注ぐ情熱をドライブすることが効果的です。本講義では、自らがもつ情熱や興味のベクトルを明らかにし、「やり続けられるテーマ」を見つけるための発想法について解説します。
ゲストスピーカー:株式会社ユーグレナ サイエンティフィックアドバイザー 鈴木 健吾 氏
株式会社ユーグレナ サイエンティフィックアドバイザーの鈴木健吾氏をお招きし、人と地球を健康にするために、これまで食経験のなかった微細藻類「ユーグレナ」の加工法や味などを研究し、より多くの美味しい共感を得る食品を開発してきたプロセスや、その時に必要となる姿勢などをお話しいただきます。
ゼミテーマ:個人の課題意識に気づく
自分が解決したいと思う社会課題を通じて、自己の「Question」と「Passion」の本質を考え、その内容をプレゼンします。
【第3回】
講義テーマ:研究者的思考と個のネットワークでコトを起こす
新時代のリーダーは、自ら発掘した課題の解決に向けて情熱をもって試行錯誤を繰り返し、結果としてイノベーションを起こすものです。そのためには、既存の枠組みにとらわれず、組織や立場を超えて個人と個人が共感でつながるネットワークをつくり、異分野の知識を巻き込みながら仮説・検証・考察を回し続ける研究者的思考が重要となります。本講義では、研究者の発想法と個のネットワークのつくり方について解説します。
ゲストスピーカー:株式会社エコロギー 代表取締役CEO 葦苅 晟矢 氏
コオロギの養殖生産や、コオロギを活用した食品、飼料の開発・製造・販売を手掛け、食料不足問題などを解決するサステナブルな事業展開に取り組んでいる株式会社エコロギー 代表取締役CEOの葦苅晟矢氏をお招きします。ゼロからカンボジアにネットワークをつくり、生産体制を構築した葦苅氏にどのように仲間を集めてきたのかをお話しいただきます。
ゼミテーマ:仲間を集める
各自の課題意識を深掘りした上で、実行したいプロジェクトの「仲間を集める」ためのプレゼンを行います。ここから、4〜5名のチームを形成します。
【第4回】
講義テーマ:自らの情熱でみつけるDeep Issue (ディープイシュー)
ディープイシューとは、社会に根ざした深い課題(まだ誰も解決していない難題)を指します。自らの独自視点でディープイシューをとらえ、それを中長期的に解決することによって、真にサステナブルなビジネスが生まれます。本講義では、自らが本気で取り組みたいと思えるサステナブルビジネスを見つけるための考え方とともに、多様なイシューと触れ合うための方法について解説します。
ゲストスピーカー:株式会社メタジェン 取締役 CFO 水口 佳紀 氏
腸内環境を適切にデザインすることで「病気ゼロ社会」を実現するため、2015年、修士過程2年の時に研究仲間とともに株式会社メタジェンを立ち上げた水口佳紀氏。「研究者自身で研究成果を社会に実装しなければ、最短距離で社会を変えることはできない」という情熱から学業と両立して起業し、知識を1つずつ蓄えながら事業を展開してきた道のりをお話しいただきます。
ゼミテーマ:チームのミッションを掲げる
各チーム単位で「テーマ(何をどう解決するのか)」をディスカッションし、チームのベクトルと目的を設計します。その上で、ゼミの場で「チームのミッション」をプレゼンします。
【第5回】
講義テーマ:知識の集積で生まれるDeep Tech(ディープテック)
ディープテックとは、「ハイテクノロジー」「ディスラプティブ」という狭義の意味ではなく、ディープイシューを解決する科学技術の集合体のことを指します。「ローテク」や「時代に埋もれた『枯れた』技術」も含めた集合体により、既存産業とも共存共栄することで、初めて真のサステナブルが実現します。本講義では、自らが活用しうるアセットの理解と、異分野の研究者や技術者を巻き込んだディープテックの生み出し方について解説します。
ゲストスピーカー:株式会社AlgaleX 代表取締役 高田 大地 氏
商社勤務時代に世界の一次産業の課題を目の当たりにし、その課題解決に最も迅速に動けるという理由で株式会社AlgaleXを立ち上げた高田大地氏をお招きします。未利用食品と天然の藻の組合せで様々な栄養素を作り出すユニークな藻類発酵技術を確立し、課題解決に取り組んでいる高田氏。異分野の組み合わせの重要性とその考え方について学びます。
ゼミテーマ:事業化する前提で事業計画をつくる
各チームが事業化を前提とする具体的なビジネスモデルを構築し、事業計画をプレゼンします。
【第6回】
講義テーマ:世界を変える ブリッジコミュニケーションとは
単に科学技術を発展させるだけでは、地球の未来には貢献できません。これからは開発された科学技術と世界の課題をブリッジし、課題解決に向けたプロジェクトをデザインできる人材が必要です。本講義では、異なるものに橋をかけ社会に実装する「ブリッジコミュニケーション」の考え方とともに、その軸となる共感的・交渉的コミュニケーションのスキルやマインドセットについて解説します。
ゲストスピーカー:株式会社雨風太陽 取締役 大塚泰造 氏
農家漁師が直接生産物を販売できる固定費無料の直販サービス『ポケットマルシェ』をはじめ、生産者と消費者のネットワーク作りを推進している株式会社雨風太陽の大塚泰造氏をお招きし、異なる相手との間に橋をかけるブリッジコニュニケーションにおいて重要となる考え方について学びます。
ゼミテーマ:試行錯誤する
各チームでリサーチやインタビューを実施することでプロジェクトに不可欠な1次情報を取得し、PoCを「小さく試す」ための実験計画書を策定した上で、その内容をプレゼンします。
【第7回(ゼミのみ)】
ゼミテーマ:人の心を動かす
各チームでPoCの進捗・結果を含めた最終発表を行います。チームの生き残りをかけた「人を感動させるプレゼン」への挑戦です。
【第8回(ゼミのみ)】
ゼミテーマ:覚悟を決める
4カ月間の受講を通じて、何を学び、個人としてどのような「覚悟」を決めることができたのか。そして受講修了後に何を継続していくのか。「個人の覚悟」を宣言します。
過去の受講企業
アサヒ飲料株式会社、味の素株式会社、江崎グリコ株式会社、株式会社オレンジページ、株式会社JR東日本クロスステーション、株式会社シグマクシス、ティールファシリティーズ株式会社、株式会社丸井、ロート製薬株式会社(五十音順・一部抜粋)