2023年度後期エコテックコースから3つのプロジェクトが発足しました
2024.02.27
株式会社リバネスと東日本旅客鉄道株式会社は、サステナブルビジネスの創出を目指した課題発掘型リーダー育成講座『JRE Station カレッジ』を実施しています。
東京駅キャンパスでは2023年度エコテックコースの後期講座を11月から2024年2月まで4カ月にわたり開催。サステナブルビジネスに必要な18の考え方を習得するとともに、実践的なゼミ活動を実施しました。ゼミ活動では、多様なバックグラウンドを持つ受講生が、個人の課題意識を軸としてカレッジ内外の仲間を集めてチームを形成し、テクノロジーを組み込むことで「水辺と環境・まちづくり」の課題を解決するサステナブルビジネスの創発に取り組みました。
その結果、3つのプロジェクトが発足しました。各プロジェクトの概要は下記の通りです。
廃食油回収と教育でインドネシアの河川水質を改善する“Mizu Labプロジェクト”
コア技術:グリストラップによる効果的な油回収技術および水環境教育技術
西ジャワのブカシ川の水質汚染は、レストランや家庭からの排水が原因の一つとして挙げられる。インドネシアでは揚げ物・炒め物が主流であり、外食文化も盛んなため、外資の外食チェーンが市場の4%を占め、年間207,170.65キロリットルの使用済み食用油(UCO)が発生する。フライヤーに残ったUCOは業者による買い取りやバイオ燃料へのリサイクルが進みつつある一方で、排水に混ざった油は未処理のまま流され、環境への影響や配管の詰まりを引き起こしている。
そこで、「Miz Labプロジェクト」では、排水に混ざった油の回収に有効なグリストラップを設置した飲食店に地域住民が家庭のUCOを持ち込み、飲食店のUCOと合わせて回収業者が買い取る仕組みを提案する。さらに、飲食店を協賛とした科学実験教室を通じて子供たちに環境教育を行い、意識を高めることで積極的にUCOを持ち込む動機づけを行い、油の汚染のないインドネシアの河川の実現に貢献する。
<メンバー>
株式会社リバネス 村下 千尋
株式会社イノカ 増田 直記
株式会社マイスターズグリット 前沢 浩幸
株式会社リバネス 岡崎 敬(コミュニケーター)
企業研修で持続的に地方・地域・地球をリノベする“地球・人磨きプロジェクト”
コア技術:デジタルファブリケーションによる木材加工技術
「人口減少による地域社会の荒廃」という課題の解決は、多くの人が共感するものだが、拡大可能なサステイナブルビジネスがまだないのが現状である。そこで私たちの「Eco Renovation Learning Camp」事業は、地域と企業をつなぐことでビジネスとしてサステナブルに、地域社会の荒廃に関する社会課題に応えていく。
具体的には、企業と縁のある地域に、木材加工などの「つくる過程を体験する拠点」をつくり、そこを企業研修の場として活用。地域課題の解決をターゲットとした「その地域ならではの活動」を研修で共有することで、人材育成や組織強化につながる「リアルで実践的な企業研修」を提供する。これにより研修という定期の活動により安定した関係人口を創出するとともに、事業上では地域社会の課題解決とは縁のない企業をも地域課題の解決に巻き込み、地球貢献のサイクルをつくり出していく。
<メンバー>
株式会社JR東日本クロスステーション 岩本 啓
Mipox株式会社 中川 健二
株式会社ビックライフソリューション 西山 佳孝
株式会社三井住友銀行 丹羽 一志
株式会社ジェイアール東日本都市開発 宮下 杏子
東日本旅客鉄道株式会社 久保田 亮(コミュニケーター)
株式会社リバネス 西山 哲史(コミュニケーター)
家庭内に眠る香水を公共空間の芳香に活かす「アロマループ」プロジェクト
コア技術:余った香水を固形化し、噴射することによる空間芳香
化粧品、嗜好品など、購入後使いきれず蓄積してしまうものを「家庭内余剰資源」と捉える。これらを利活用する第一弾としてルミネが中心となって「香水」を集め、京都のベンチャー企業 アロマジョイン社の技術によって固形化する。これを、アロマシューター(アロマジョイン社の製品)によって定期的に噴射することで、オフィス空間における集中力の向上、飲食店舗バックヤードの悪臭軽減など、空間芳香による課題解決の実証試験を見据えて連携を開始。アロマジョイン社としても、香水から固形物を作るところは新規性があり、かつエコな香料調達にも関心があり協業に積極的である。
本取り組みを発展させることで、2025年の高輪ゲートウェイのさまざまな空間芳香に活用できる仕組みを構築する。
<メンバー>
株式会社ルミネ 土屋 李子
株式会社日立製作所 清水 心
三井住友海上火災保険株式会社 滝澤 慶太郎
東日本旅客鉄道株式会社 羽鳥 敬悟
株式会社リバネス 伊地知 聡(コミュニケーター)
※所属はプロジェクト発足時のもの
2021年に始まったJRE Stationカレッジでは、その他のコースでも様々なプロジェクトが発足しています。
<本件に関するお問合せ先>
株式会社リバネス JRE Station カレッジ運営事務局
担当:立花、海浦、望月
E-mail:[email protected]