TOPニュースJRE東京駅キャンパス「水辺と環境・まちづくり」の課題をエコテックで解決する 3プロジェクトが発足

JRE東京駅キャンパス「水辺と環境・まちづくり」の課題をエコテックで解決する 3プロジェクトが発足

2022.11.29

株式会社リバネスと東日本旅客鉄道株式会社は、2021年10月より東京駅キャンパスにて、サステナブルビジネスの創出を目指した課題発掘型リーダー育成講座『JRE Station カレッジ』をスタートさせています。

東京駅キャンパスでは2022年度エコテックコースの前期講座を開催。サステナブルビジネスに必要な18の考え方を習得するとともに、実践的なゼミ活動を実施しました。ゼミ活動では、多様なバックグラウンドを持つ受講生が、個人の課題意識を軸としてカレッジ内外の仲間を集めてチームを形成し、テクノロジーを組み込むことで「水辺と環境・まちづくり」の課題を解決するサステナブルビジネスの創発に取り組みました。

結果として以下の3つのプロジェクトが発足しました。各プロジェクトの概要は下記の通りです。

課題を解決する未来のゴミ「Frontier Garbage」を用いたアップサイクルプロジェクト

コア技術:作物の非可食部を活用したウニの養殖技術

現在、食料生産過程で廃棄される残渣の活用方法として、畜産飼料、肥料、昆虫養殖餌等への応用事例が増加していますが、輸送コストや衛生管理の面で課題が残されている。既存の食品工場に、残渣活用型の新たな食品生産工場を隣接させることで、輸送コストを低減させ、高付加価値商品を生み出す資源循環モデル「Frontier Garbage」の構築を目指す。今回は、閉鎖式人工光型植物工場の生産過程で破棄される野菜の「根」と、野菜で生育可能な雑食性のウニ養殖を掛け合わせることで、将来、都市型の植物生産に移行した時に大量に廃棄される可能性のある不可食部をウニの餌として余すことなく活用しつつ、ウニ消費量が世界No.1である日本での安定供給を実現する。これにより、植物工場からでる残渣を極限まで減らし、都市における食糧生産の輸送コスト削減と新たなサプライチェーンを構築するだけでなく、ウニによる磯焼けの課題解決にも貢献する。
<メンバー>
東日本旅客鉄道株式会社 原 幸弘
株式会社アオキシンテック 青木 勇大
株式会社プランテックス 山田 耕資
東日本旅客鉄道株式会社 上田 佑斗(コミュニケーター)
株式会社リバネス 海浦 航平(コミュニケーター)

 

農地を使わない天然繊維「MossFiber(モス ファイバー)」開発プロジェクト

コア技術:高速培養した苔の原糸体の繊維化技術(株式会社ジャパンモスファクトリー/長谷虎紡績株式会社)

昨今、ファッション業界は世界2位の環境汚染産業として、環境への負荷が問題視されている。化学繊維は洗濯するだけでマイクロプラスチックを放出するほか、廃棄する際は焼却による方法が大部分を占めるため、環境汚染につながっている。一方、天然繊維も、マイクロプラスチックは放出しないものの、生産に広大な農地と大量の水を要する点が課題視されている。これらの課題を解決するために求められるのが、「農地を使わずに生産できる新たな天然繊維」である。本プロジェクトは、「MossFiber(モスファイバー)」と名付けた、苔を原料とした繊維の開発でこの課題に挑みむ。苔はこれまで観賞用としての用途が中心でしたが、本プロジェクトでは、畑で生産するよりも数万倍早い速度で苔を生産できる高速培養技術を確立。生産時に消費する水の量は蒸散分にとどまるほか、最低1平米程度の場所での生産も可能となるため、前出の天然繊維生産時の課題を解決することができる。これまで広大な農地で大量の水を使用しなければ作れなかった天然繊維を、どこでも生産できるようにすることで「持続可能な繊維」として事業化していく。
<メンバー>
株式会社ジャパンモスファクトリー 北條 雅康
株式会社ユーグレナ 朝山 雄太
長谷虎紡績株式会社 長谷 享治
東武不動産株式会社 亀島 ちえみ
東日本旅客鉄道株式会社 大沼 芙実子
株式会社リバネス 滝野 翔大(コミュニケーター)
株式会社リバネス 望月 史子(コミュニケーター)

 

中高生活動家と企業がつながるプラットフォーム「活動家」ラボプロジェクト

コア技術:異分野・異世代をつなぎ、新たな知識を生み出すブリッジコミュニケーション

今、中高校生の中には、自らの情熱で社会課題の解決のために自立して行動できる人(=活動家)が多く誕生している。例えば立崎乃衣さん(18歳)は、9歳の頃からロボットづくりをはじめ、飲食店で働く人の役に立ちたいと中1で配膳ロボットを開発、国際的なロボコンでは3年連続で入賞を果たす実力者である。それにとどまらず彼女は、COVID‑19の蔓延をうけて、フェイスシールド2000枚自作し、無料で医療団体に寄付するという活動もしている。ものづくりだけにとどまらない、社会課題の解決も先導していけるリーダーとしての彼女に、私たちは感銘をうけた。一方で、活動家が1人でできることは限られている。活動家にはヒト・モノ・カネを素早く集め、試行できる場が必要となる。そこで本プロジェクトでは、子どもの情熱を伝播させ、企業や個人を巻き込み、新たなものが生まれ続ける場を構築を目指す。具体的には、中高生活動家と彼らを支援したい企業を全国から集めて、プロジェクトを促進、共創できるワークショップを開催する。ここから、活動家の活動がより加速されることで、社会課題が限りなくゼロに近づき、世界・地球が喜ぶ未来を実現する。
<メンバー>
ロート製薬株式会社 安藤 達也
株式会社商船三井 住田 勇武
クオン株式会社 吉原 和希
新菱冷熱工業株式会社 脇坂 英佑
株式会社リバネス 立花 智子(コミュニケーター)

 

<本件に関するお問合せ先>
JRE Station カレッジ運営事務局
E-mail:[email protected]

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