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「オープンキャンパス〜脱研修、本気のビジネス創出が人を育てる〜」を実施しました

2023.03.29

経験を伴う実践型の学びの場を知ってもらいたい

「JRE Stationカレッジに参加すると、どのような学びや収穫があるのかをリアルに知ってもらいたい」
そんな思いのもと、2022年11月29日(火)に、JRE Stationカレッジ「オープンキャンパス〜脱研修、本気のビジネス創出が人を育てる〜」を東京都豊島区のステーションコンファレンス池袋にて開催しました。

「JRE Station カレッジ」は、持続可能なビジネス(=サステナブルビジネス)を生み出すエコシステムを構築することを目指して2021年にスタート。異業種・異分野の企業人が駅に集い、4カ月間でサステナブルビジネスをつくり出すべくプロジェクトに取り組む点が最大の特徴です。東京駅キャンパスでの「エコテックコース」に続き、2022年11月には新大久保駅キャンパスにて「フードテックコース」も開設しました。

当日は、受講を検討している企業の方に加え、本カレッジの修了生、進行中のコースの受講生も来場し、参加者は30名強となりました。

コンフォートゾーンを抜け出し自分で決める

始めにカレッジ長を務める株式会社リバネス 代表取締役グループCEOの丸幸弘より趣旨説明。本カレッジは、受講生が真剣にプロジェクト創出に取り組むことが結果として人材育成につながる、つまりプロジェクトを立ち上げることを重要視している場であると話しました。

「先生も正解も存在しない。コンフォートゾーンを抜け出し、自分で決める。カレッジでのこうした経験を通じて、サステナブルビジネスを生み出せる、自社の将来をけん引していく人材が育ちます」

4つのチームがプロジェクトの「その後」を発表

JRE Stationカレッジはスタート以来、受講生たちの熱量の高い取り組みにより、7つのプロジェクトが発足。終了後もチームごとにプロジェクトを推進しています。【7つのプロジェクトの詳細についてはこちら

その中から、今回は4名の修了生が登壇し、カレッジ修了後のプロジェクトの進捗を発表しました。「本カレッジを受講すると何が学べるのか。そして何が生まれるのか」を参加者に知ってもらうだけでなく、修了後のプロジェクト進捗にカレッジ長やゼミ長がフィードバックをすることで、プロジェクト自体の後押しをすることも大きな目的です。

試作品作りが進んでいるチーム、実証実験を継続しているチーム、マーケティングのためにイベントを企画しているチームなど、各担当者が緊張しながらもいきいきとプロジェクトの「その後」について発表しました。ゼミ長、講師陣からの質疑にも堂々と回答し、登壇した全員が充実した表情を浮かべていたのが印象的でした。


各チームの発表内容をご紹介します。

野菜粉末アップサイクルプロジェクト
荒井 浩樹さん(株式会社グッドイートカンパニー・エコテックコース2021年度後期修了生)

試作品に販売計画、着実に事業化を進める0期生

JRE Stationカレッジのエコテックコース0期生(2021年度後期修了生)である荒井浩樹さんが取り組むのは、「野菜粉末アップサイクルプロジェクト」。都市部の廃棄野菜を多用途へのアップサイクルが可能な資源として捉え、フードロス削減に貢献することを目指しています。具体的な1歩目として、野菜粉末を使用した新しくヘルシーな食品の商品化を進めています。
修了後もメニュー開発および試作品作りを重ねプロジェクトを推進。この日は新たな試作品の開発を進めていることを明かしました。
「今日は試作品を持ってきました。美味しいと思うのでぜひ試してみてください」と試作品を振る舞っただけでなく、販路を開拓するべく、販売計画を示しながら参加者にしっかりアピールした荒井さん。修了から8カ月を経て、着実にプロジェクトの事業化を進めている頼もしい姿を見せてくれました。


「活動家」ラボプロジェクト
住田 勇武さん(株式会社商船三井・エコテックコース2022年度前期修了生)

「具体的1歩」が進んでいることをアピール

「今日のプレゼン骨子:2023年4月2日(日)予定を空けておいてください」
プレゼンテーションの冒頭、こう書かれたスライドを提示して参加者の興味を惹きつけたのは、エコテックコース1期生(2022年度前期修了生)の住田勇武さん。
住田さんのチームが取り組むのは「活動家ラボプロジェクト」です。昨今、中高校生の中には、自らの情熱で社会課題の解決のために自律的に行動できる人、すなわち「活動家」が多く誕生しています。こうした活動家にヒト・モノ・カネを素早く集め、試行できる場を提供したい。そこで、このプロジェクトでは、子どもの情熱を伝播させ、企業や個人を巻き込み、新たなものが生まれ続ける場の構築を目指しています。
カレッジ修了後、チームメンバーで具体的な1歩について繰り返し議論。結果、実証実験として、中高生と大人サポーター(企業・投資家・研究者)が集うイベントをメタバース空間で開催することに。その告知をしたのが、冒頭のスライドでした。
「カレッジでの気づきは、小さな1歩が大切だということ」と発表した住田さんが、その気づきを実践していることを示した格好となりました。


課題を解決する未来のゴミ「Frontier Garbage」プロジェクト
原 幸弘さん(東日本旅客鉄道株式会社・エコテックコース2022年度前期修了生)

「サステナブルビジネスの肝を学んだ」

エコテックコース1期生(2022年度前期修了生)の原幸弘さんが取り組んでいるプロジェクト名には、「Frontier Gabage(フロンティア ガベージ)」という聞き慣れない単語が出てきます。これは、「環境や状況の変化によって生まれた新しいゴミ」のことを指す単語で、チームで命名しました。
近年、食料生産過程で廃棄される残渣の活用方法として、畜産資料、肥料、昆虫養殖餌などへの応用事例が増加しています。原さんのチームが着目したのは、閉鎖式人工光型植物工場の生産過程で廃棄される野菜の「根」。これを、野菜で生育可能な雑食性のウニ養殖と掛け合わせることで、将来、都市型の植物生産に移行した時に大量に廃棄される可能性のある不可食部をウニの餌として余すことなく活用することを目指しています。
カレッジ修了後は、「ウニが何を食べるか」を協力企業とともに模索。もくろみ通り植物工場で出る野菜の根も食べるかについて、実証実験にも近く着手する予定と発表しました。
「マイナス同士を掛け合わせると、価値が生まれる。そしてそれが『サステナブルビジネスの肝』だということを、カレッジで学びました」という印象的な言葉でプレゼンテーションを締めくくりました。


農地を使わない天然繊維「MossFiber(モス ファイバー)」開発プロジェクト
北條 雅康さん(株式会社ジャパンモスファクトリー・エコテックコース2022年度前期修了生)

「自分でも世界を変えられることを知った」

プロジェクトの内容だけでなく、カレッジでの学びについて率直にプレゼンテーションしてくれたのはエコテックコース1期生(2022年度前期修了生)の北條雅康さんです。
北條さんのチームは、環境への負荷が問題視されている繊維業界の課題解決に取り組んでいます。一見、環境負荷が低そうな天然繊維ですが、生産には広大な農地と大量の水を要します。そこで、農地を使わずに生産できる新たな天然繊維として、「苔」を原料とした繊維「Moss Fiber」を発案。この持続可能な新たな繊維の開発を実現し、事業化することを目指しています。
カレッジが修了した1カ月ほど後には、チームメンバーの1人が経営する岐阜県内の紡績会社にメンバー全員で訪問。苔を繊維化する方法、試作品の進め方について検討を進めていると明かしました。
続けて北條さんはカレッジ参加によって学んだこととして、2つ挙げました。1つは「責任と覚悟」、もう1つは「自分でも世界を変えられるということ」。重みのある2つの学びについて、力強く語る姿が印象的でした。


失敗を恐れずにこのカレッジで挑戦を

続くカリキュラム説明では、具体的なカリキュラムの内容説明に加え、修了生の1人も登壇。「カレッジの最大の特徴である『プロジェクト創出』には至らなかったが、個人としてのミッションが見つかったこと、そして社会課題は異分野で協力しなければ打破できないと学んだことが収穫。だから、自分にとってこのカレッジに参加した意義は大きいです」と語ってくれました。

さらに、主催あいさつとして東日本旅客鉄道株式会社 常務執行役員マーケティング本部副本部長の表輝幸が登壇。「失敗を恐れず、このカレッジで挑戦をし、ぜひ新しい時代をつくるための1歩を踏み出していただきたい」と熱い思いを語りました。

試作品を囲んでさまざまな交流が

オープンキャンパス閉会後はそのまま同じ会場で「交流会」へ。交流会では、「野菜粉末アップサイクルプロジェクト」の試作品が振る舞われました。試食した参加者からは「美味しい!」「これは商品として販売できる」などの感想が上がり、カレッジで生まれたプロジェクトが具体的にビジネス化していくイメージが十分に伝わった様子でした。

また、受講検討中の企業の担当者が修了生に、より具体的なエピソードを聞いたり、受講期間やコースが異なる受講生同士が情報交換する場面もみられました。さまざまな形で活発な交流が行われ、会場は大いに盛り上がりました。

<本件に関するお問合せ先>
株式会社リバネス JRE Station カレッジ運営事務局
担当:立花、海浦、望月
E-mail:[email protected]

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